1. 意味派生 (Semantic Derivation)

意味派生は、語彙の意味を本質的に変更・修正したりする接辞。第1スロットに配置される。

第1スロットの接辞は、単一の $\text{CV}$ 形式を取り、語根(第2スロット)と連鎖して語幹を形成する。

1.1 階層性と連鎖

意味派生の接辞は連鎖を許容する。連鎖が発生する場合、語根に最も近い接辞が最も本質的な修飾(カテゴリ変換など)を行い、外側の接辞がより付帯的・様態的な修飾(再帰、反復、拡大など)を行うという内側優先の修飾原理が適用される。

\([[[派生_n \rightarrow 派生_2 \rightarrow 派生_1] \rightarrow 語根]\rightarrow 屈折...]\)

1.2 主な機能分類 (未確定)

意味派生接辞は、大きく以下の機能群に分類される(接辞の具体的な音素は統語論設計後に決定)。

  • 意味修正(Semantic Modification): 語彙的な意味のスコープを修正する。
    • 例: 拡大 (Extensive)、縮小 (Diminutive)、反復 (Iterative)

1.3 例文

例: 語根の意味修正

  • \(Ni_{\text{能格}} \text{ na}_{\text{拡大}} \text{ lofa}_{\text{語根}} \text{ tala}.\)
  • 意味: 「彼がその概念(語根)を大幅に(拡大して)考えた。」

例: 接辞の連鎖と内側優先の修飾原理 プリャンナにおける「りんご」という単語は、複数の意味派生接辞が連鎖した良い例となる。

  • 語根: lhwourh (リンゴ属の生物)
  • 接辞1: ṭhi (代表・典型的)
  • 接辞2: k'a (果実)

これらを「内側優先の修飾原理」に基づいて結合すると、k'aṭhilhwourh となる。

  1. まず、語根に最も近い接辞 ṭhi が語根 lhwourh を修飾し、ṭhilhwourh を形成する。これは「リンゴ属の生物の中で、典型的な種」、つまりセイヨウリンゴを意味する。これは生物種を特定する本質的な修飾と見なされる。
  2. 次に、外側の接辞 k'a が、すでに形成された語幹 ṭhilhwourh を修飾する。これにより k'aṭhilhwourh となり、「セイヨウリンゴの果実」を意味する。これは、特定された生物種の一部分を切り出す付帯的な修飾と見なされる。

もし順序を誤って ṭhik'alhwourh とすると、「『リンゴ属の果実』という広い集合の中の、典型的なもの」という意味になり、意図した「私たちが日常的に食べるりんご」という的確なニュアンスから少しずれてしまう。


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